研究課題/領域番号 |
17K00726
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
デザイン学
|
研究機関 | 静岡文化芸術大学 (2019-2023) 名古屋市立大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
藤井 尚子 静岡文化芸術大学, デザイン学部, 教授 (30511977)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 病衣(下衣)デザイン / 臥床患者 / アノニマスデザイン / 山袴 / 套袴 / 開襠■(■は衣偏に庫) / 半円形式構造 / 病衣(下衣)設計 / kaidangku / ヘルスケアデザイン / デザイン倫理 / 病衣(下衣) / デザインとメンタルヘルス / kaidangku 開襠■ / 更衣動作・排泄動作の介助 / 開襠褌 / 開口構造 / 中国アノニマスデザイン / 臥床患者用病衣への応用 / 病衣下衣 / 開股構造の分類 / デザイン学 / 工業デザイン / 病衣デザイン / ユニバーサルデザイン |
研究成果の概要 |
本研究は、入院療養中に患者が着用する「病衣」デザインの研究・開発を目的とする。特に、臥床患者における更衣や排泄支援において、病衣(下衣)の構造が身体的・心理的苦痛の一因となっていることから、従来の衣服の形態や構造にとらわれないデザインが必要だと考えた。研究方法としては、日本の「山袴」や中国の「開襠■(カイダンクー)」(■は衣偏に庫)など既製服以前の下衣の「アノニマスデザイン」を手がかりに、形態や構造について調査・分析し、それらを応用し複数のプロトタイプを試作した。なお、検討・改良には、医療従事者との連携を予定していたが、折しものCOVID-19の余波により実装実験には至らなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
まず、「開襠■」(■は衣偏に庫)の実物調査の実施とその分類をとおして、その形態的特徴や構造を明らかにした。起立介助が困難な臥床患者の病衣(下衣)の設計要件の検討において、立位姿勢や動作に適した従来の下衣の筒状構造や股下形状とは異なる「套袴」や「半円形式」開襠■の構造が、臥床患者の病衣をめぐる種々の課題解決に資する可能性を示し、国際学会での口頭発表において伝統的デザインを今日的課題に照らし応用するエシカルデザインの一例として評価された。これらの知見を応用した病衣デザインは患者のウェルビーイングに資する社会的意義があるといえる。
|