研究課題/領域番号 |
17K00762
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政・生活学一般
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
三橋 俊雄 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 研究員 (60239291)
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研究分担者 |
大場 修 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (20137128)
田中 和博 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (70155117)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 遊び仕事 / 台湾原住民 / タロマク族 / 狩猟文化 / サブシステンス / 自然共生 / 民族自立 / エスニックアイデンティティ / 民俗学 / Taromak族 / 現代民俗学 |
研究成果の概要 |
台湾原住民タロマク族の狩猟には、真正な猟師像や‘agamoco、Sangaに見られる社会的象徴性、分享の精神など、「遊び仕事」の社会的・精神的な役割を見て取れた。加えて、明治期柳田によって発見された椎葉村における「狩りの作法」が、今日の台湾で伝承・実践されてきた原住民の狩猟と、100年の時を経て「遊び仕事」の世界で繋がった。狩猟という「遊び仕事」には、従来定義されてきた単に消滅しても構わない副次的生業ではなく、民族の誇りや精神的共同性という価値意識の基底をなし、タロマク族が志向するエスニック・アイデンティティの再構築や民族自立の源泉としての「必要不可欠な副次的生業」であることが明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、台湾原住民族タロマク族が現在も継承している植物利用・狩猟・石板屋再建活動を「遊び仕事(マイナー・サブシステンス)」と捉えてその実相を解明し、伝統的な生活文化における「遊び仕事」の意義を再定義した。 すなわち、タロマク族の狩猟文化は、喜びや誇りの源泉であり、部族の絆を維持する共同体的規範を有し、また、特有の自然観・信仰観を共にする精神的・社会的・象徴的な場であり、さらに、それらの行動は「遊び仕事」であるが故に、エスニック・アイデンティティの再構築や民族自立運動の起点となり得る「必要不可欠な副次的生業」であることを明らかにした。
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