研究課題/領域番号 |
17K00795
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衣・住生活学
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研究機関 | 金城学院大学 (2018-2019) 和洋女子大学 (2017) |
研究代表者 |
長嶋 直子 金城学院大学, 生活環境学部, 准教授 (30459599)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 羊毛 / 天然染料 / 染色 / 酵素 / 酸化還元酵素 / K/S / 環境調和型染色 / ラッカーゼ / ヘマトキシリン / 脱色 / 発色 / 環境調和型染色加工 / 洗浄 / 環境調和型 |
研究成果の概要 |
環境調和型染色を目指し、羊毛、天然染料、酵素を用いて検討した。ラッカーゼは天然染料に対し2つの作用を持つ。1つは色素を退色・脱色する作用、2つ目は染料の水素分子をひきつけ共役系が長くなり発色する。ほとんど無色のヘマトキシリンは2つ目の作用によって数分以内に有色物質になった。ヘマトキシリン/ラッカーゼ系で染色した羊毛は大きなK/S値を示し濃色化した。これは発色物質の吸着のためであるが、1時間後K/S値は減少した。一方、バイカリン/ラッカーゼ系の溶液は450nmの色が変化し、この色は長時間安定であった。この溶液で染色した羊毛は高いK/S値を示したが、ルチン/ラッカーゼ系は染着しなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続可能な開発のために、水とエネルギーの有効活用、人の健康と環境に有害な化学物質の削減を推し進める気運が高まっている。とくに特定芳香族アミンの規制が始まり、アゾ基を持たない天然染料が見直されている。本研究では、高機能性合成繊維「新合繊」を凌駕する羊毛繊維の染色に天然染料染色の濃色化、天然由来物質の酵素を染色加工へ応用することを試みた。酸化還元酵素ラッカーゼによる脱色は天然染料-羊毛染色の残液脱色すなわち節水効果が期待できる。一方、ラッカーゼの添加によって天然染料染色の濃色化が可能になったことから、従来の金属媒染とは異なる環境配慮型染色の一つの方向性を示すことができた。
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