研究課題/領域番号 |
17K00818
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
野間 誠司 佐賀大学, 農学部, 准教授 (40392071)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 加圧二酸化炭素 / 食品加工 / 殺菌 / 抽出 / 魚醤 / 二酸化炭素 / 減塩魚醤 / 中性食品 / ペクチン / 一時的酸性化 / 加工 |
研究成果の概要 |
食品の酸性化は、殺菌や酵素失活処理の容易化、抽出・加工特性の改良等の利点をもたらす。しかし中性食品においては、酸性化により本来の風味を損失する上に、添加した酸の除去・中和工程とコストが生じる。そこでCO2 の溶解を利用すれば「一時的な酸性化」が可能であり、中性食品においても酸性化の利点を享受できると考えた。 上記着想に基づいて検討を行った結果、加圧CO2下では乳化剤との併用によって細菌胞子の効率的な殺菌が可能であった。また、温州ミカンから従来法とは異なる特性を有するペクチンを抽出できた。さらに、品質が顕著に向上した減塩イワシ魚醤を製造することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸性条件は品質安定性や加工・抽出特性の向上に有利であるが、従来技術の範囲内では酸性条件を中性食品に適用する発想は全くなされて来なかった。食品分野において、CO2は、炭酸飲料の製造やコーヒーからの脱カフェインなどに利用されているが、これらはいずれも一時的酸性化作用の利用を志向してはいない。本研究では、加圧CO2の適用により、細菌胞子の効率的な殺菌、従来法とは異なる特性を有するペクチンの抽出、高品質な減塩イワシ魚醤の製造が可能であることを示した。本成果は今後、より多彩な用途開発や高付加価値食品の創生を可能とする新技術として、食品加工・製造分野へ顕著な波及効果をもたらすと期待される。
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