研究課題/領域番号 |
17K00854
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
星 奈美子 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (40645214)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 腸内環境 / 腸内細菌 / 食餌制限 / 臨床栄養学 |
研究成果の概要 |
本研究は、摂食制限や栄養素制限等に伴う腸内環境変に応じ、生体が消化器臓器のサイズや機能を変化させ適応するメカニズムを有するか検討を行った。摂食時間制限群と非制限群では、同等のエネルギー摂取にも関わらず、腸内細菌叢が異なることが観察された。制限群で体重増加抑制も生じたが、安定した臓器適応は認めなかった。そこで、栄養素が限られる環境を想定し、短鎖脂肪酸受容体GPR43欠損マウスを解析した。興味深いことに、GPR43欠損腸管では、アミノ酸トランスポーターの発現が変化した。生体には、腸内栄養素の最適利用ができるよう、受容体等の相互制御による環境適応メカニズムが存在する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの進化の過程において、食料(エネルギー)確保が制限される困難な状況を耐えうるために、栄養素を効率的に吸収できる適応メカニズムを発達させた可能性があることは、想像に難くない。しかし、現代のような飽食な環境においては、このメカニズムは生体に富栄養を引き起こし、肥満や糖尿病、各種癌などの発病リスクを上昇させることが懸念される。本研究にて、野菜由来の短鎖脂肪酸を細胞に取り入れる短鎖脂肪酸受容体とアミノ酸トランスポーター発現に相互制御機序が存在する可能性が示唆された。近年増加した膵癌や大腸癌などは、食の西洋化と関連付けられているが、その機序に関わる可能性が推測され、今後の更なる研究が望まれる。
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