研究課題
基盤研究(C)
本研究では、各種化学物質および病原性細菌の複合暴露による、化学的および生物学的毒性の変動・影響について明らかにすることを目的に研究を行った。その結果、病原性細菌である黄色ブドウ球菌およびその菌体外成分といくつかの化学物質の複合暴露により、化学物質のDNA損傷性および変異原性が増強した。また、黄色ブドウ球菌に化学物質を暴露することにより、黄色ブドウ球菌の毒素産生やバイオフィルム形成等の病原因子の発現が増強した。これら化学物質暴露時の黄色ブドウ球菌の病原因子の発現は、培地条件下と生体内では異なることが示唆された。
本研究の成果より、病原性細菌である黄色ブドウ球菌およびその菌体外成分と化学物質の複合暴露により、それぞれの生物学的および化学的毒性が変動することを明らかにした。化学物質および細菌性毒素の複合暴露により惹起される生体影響を評価することにより、総合的なリスク削減対策において、有用な基礎的知見を提供することができる。今後の更なる研究により、それぞれの生物学的および化学的毒性の変動を誘導する因子を解明することで、両リスクが誘導する各種疾病に対する治療法や予防法の開発に繋がることが期待される。
すべて 2020 2019 2018 2017
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件)
Molecules
巻: 25(8) 号: 8 ページ: 1867-1867
10.3390/molecules25081867
Fundamental Toxicological Sciences
巻: 6 号: 1 ページ: 9-14
10.2131/fts.6.9
130007581156
巻: 23(5) 号: 5 ページ: 1125-1125
10.3390/molecules23051125