研究課題/領域番号 |
17K00917
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
矢永 誠人 静岡大学, 理学部, 准教授 (10246449)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 土壌除染 / 放射性セシウム / 原発事故 / 稲作 / カイワレダイコン / 風評被害 / イネ / 用水 / 田水 / 食と環境 / 除染 |
研究成果の概要 |
福島市内の2地域の水田土壌を用い、安定同位体の添加が土壌から米への放射性Csの移行に及ぼす影響を調べた。安定同位体のCsを含む水で栽培した玄米への放射性Csの移行係数は、無添加の水で栽培した玄米よりもはるかに大きいことが確認された。これは、添加されたCsが土壌中の放射性Csと置換したことを意味している。 その効果は、土壌成分の違いに強く影響されている。 そこで、K、RbまたはCs水溶液を使って、放射性Csで汚染させた2種類の土壌、黒ボク土とバーミキュライトからの除染実験を行ったところ、Rbは、黒ボク土からの放射性Csの除去に大きく寄与した。さらに、Rbは、植物の生育障害を引き起こさなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射性セシウムにより汚染された土壌の除染が困難であることの大きな理由は、土壌中に含まれる粘土鉱物、バーミキュライトに取り込まれたセシウムを取り除くことが困難なことにある。本研究は、セシウム同士であるならばイオン半径が同じであることから同位体交換をする可能性を考えたものであることが大きな特徴である。また、黒ボク土からは、ルビジウムを用いることにより放射性セシウムを取り除くことができたことから、現実的な除染に近づくことができ、風評被害の低減化や除染廃棄物の減容化が期待される。
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