研究課題/領域番号 |
17K01172
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学社会学・科学技術史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤垣 裕子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50222261)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 科学者の社会的責任 / RRI / ELSI / 科学的助言 / 科学コミュニケーション / オープンサイエンス / 上流工程からの参加 / 市民参加 / テクノロジー文化 / 公共空間論 / リベラルアーツ |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、欧州で展開されているRRI(Responsible Research and Innovation)論と日本の古典的な科学者の社会的責任論の共通点と相違点を分析することである。文献調査および海外動向調査から、1)古典的な責任論が個人の責任および役割責任を問題にしているのに対し、RRIが集団責任(システムとしての責任)そして一般的道義責任を問題にしていること、2)古典的責任論は予見(foresee)であり、意図のあるなしを問うのに対し、RRIは予測と備え(anticipation)に重点を置いていること、3)日本の責任論は物理学者のそれに寄与が突出していること等が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は、古典的責任論として物理学者の責任を思い起こすことが、世界一般の現象ではなく実は日本に特異的なことであることを、具体的文献レビューから明らかにしたことである。また、欧州でRRI概念が発達した理由が、異なる歴史・文化・価値観をもった国々(原子力技術や遺伝子組変え技術に抱く考え方が異なる国々)が共存するには、どのようなイノベーションが必要なのかを常に省察する必要があるからであることを示したことにある。社会的意義は、日本における古典的な物理学者の社会的責任のみが「科学者の社会的責任論」だと考えて欧州とAI・ロボットの共同研究をしようとしたときに障害にぶちあたることを示した点。
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