研究課題/領域番号 |
17K01207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 |
研究代表者 |
田村 朋美 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 主任研究員 (10570129)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ストロンチウム / 同位体比 / ナトロンガラス / 産地推定 / Sr同位体比 / 産地 / Nd同位体比 / 鉛同位体比 / カリガラス / 同位体分析 / 古代ガラス |
研究成果の概要 |
古代ガラスにはSrが100~500 ppm含まれ、地中海世界の出土品を中心にSr同位体比による産地推定が行われている。本研究では、日本出土のガラス製遺物のSr同位体比分析を実施し、生産地の特定を試みた。特に、地中海周辺地域で生産された可能性の高い「ナトロンガラス」(Group SI)と、主要成分はナトロンガラスに類似するが、微量成分や製作技法から判断すると南~東南アジア産と考えられる「ナトロン主体ガラス」(Group SIV)を分析した。その結果、Group SIは確かに地中海周辺地域で生産されたナトロンガラスであるが、Group SIVは真正のナトロンガラスではないことが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、日本列島出土のガラス製遺物の生産地研究にSr同位体比分析を本格的に導入することで、これまで「地中海世界」としか限定出来なかった日本出土のナトロンガラスの産地をより限定することが可能となった。さらに、鉛同位体比分析も併せて実施することで、素材ガラスの生産からガラスの着色までの工程がどの地域で行われたかを推定することができた。 本研究によって、日本出土のナトロンガラスについて、原料産地から消費地までの履歴の詳細を明らかにできたことにより、2~5世紀のユーラシア大陸の東西をつなぐモノ・人・技術の移動の解明につながる重要な成果が得らえた。
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