研究課題/領域番号 |
17K01303
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
|
研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
小野 貴彦 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (20312613)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 振動制御 / サスペンション / アクティブダンパ / 予測制御 / 救急車 / 防振 / 振動計測 / IoT / 制振 / 制御工学 / 救急搬送 |
研究成果の概要 |
救急車が,段差等の路面凹凸部を通過する際に発生する車体振動は,脳動脈瘤破裂や患部からの再出血を引き起こすばかりでなく,激痛や不快感の要因となる.この悪影響を軽減するために,高規格救急車には防振ベッドが搭載されている.本研究では,車体振動による悪影響をより一層軽減することを目的に,事前に特定しておいた路面凹凸部を通過する前に,防振ベッドの硬さを予測的かつ最適に自動調節する実寸大の電子制御式ベッドを試作した.硬さの調節は,磁性粘性流体式の可変ダンパを制御することで実現した.実車実験の結果,予測制御が設計通りに実行され,かつ振動吸収率を改善できることを確認した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
救急車による搬送で,傷病者の容態悪化の原因となる車体振動を効果的に吸収する電子制御方式の防振ベッドを試作した.振動の発生源となる路面凹凸部を通過する前に,傷病者の体重,路面の位置,通過速度に応じて,可変ダンパでベッドの硬さを予測的かつ最適に調節する点が,これまでにない新しい技術である.体重に応じた硬さの最適化は,共振現象による振動増幅を防止する効果をもたらす.一方,路面の位置と通過速度に応じた予測制御は,振動が発生した瞬間の衝撃を抑制する効果を持つ.この技術が実用化されれば,救命率の向上および早期社会復帰に寄与すると期待される.
|