研究課題/領域番号 |
17K01523
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
津森 登志子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (30217377)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 外尿道括約筋 / 腹圧性尿失禁 / 経膣分娩モデル / Type2B線維 / 多重蛍光免疫染色 / ラット / 経膣分娩モデルラット / 筋線維タイプ / myosin heavy chain / type2B線維 / 膣拡張処理 / 蛍光多重免疫染色 / 蛍光免疫染色 / 経膣分娩 / 閉経 |
研究成果の概要 |
ラットを使用して経腟分娩モデル(一定時間の膣拡張処理)と閉経モデル(卵巣除去)を作製し、尿漏れ防止に重要な役割を果たす外尿道括約筋の組織特性の変化について、筋線維タイプ(速筋あるいは遅筋)に着目して解析した。その結果、膣拡張処理直後から速筋線維の中でもタイプ2B線維(最も収縮速度が速いが疲労しやすいという特徴を持つ)が特異的に損傷し、時間が経過しても萎縮・脱落したままで回復しないことが明らかになった。 このことは、経膣分娩によって外尿道括約筋の即時収縮能に影響が出る可能性を示唆する結果として注目された。一方、閉経モデルでは、筋タイプ構成に顕著な影響は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
尿漏れ防止に重要な役割を果たす外尿道括約筋は横紋筋でかつ随意筋でもある。ヒトでは実験操作を加えて解析することができない本筋組織の特性について、様々なモデル動物を用いて形態学的・機能的な特徴を明らかにすることは、尿失禁の病態解明や適切な予防・リハビリプログラムの開発に貢献する。今回得られた結果は、長時間の分娩による膣を介した尿道への圧迫や虚血が、外尿道括約筋の機能特性に影響を及ぼす可能性を示し、腹圧性尿失禁発症回避のため、妊娠中あるいは経膣分娩後にどのような介入をすべきかについて有用な示唆を与えると考えられた。
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