研究課題/領域番号 |
17K01615
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
身体教育学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
守田 知代 大阪大学, 先導的学際研究機構, 特任准教授(常勤) (60543402)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自己顔 / 機能的MRI / 脳発達 / 高次視覚野 / 言語 / 発達 / 下側頭回 / 単語 / 自己認知 / 脳機能 / MRI / 右半球 |
研究成果の概要 |
自分の顔は自己を象徴する特別な存在である。実際、ヒトの脳には自己顔を専門的に処理する高次視覚領域(自己顔領域)が存在する。成人では、この自己顔領域が右半球に側性化して存在することが知られている。本研究では、自己顔領域がいつ、どのように形成されるのかを調べた。小学生、中学生、成人を対象に自己顔や他者顔に対する脳活動を機能的MRI により計測すると、自己顔領域は10代半ば以降に右半球に形成されることが分かった。また、この領域は10代前半であらゆる顔に反応するようになるが、10代半ば以降になると他者顔への反応が抑えられることで自己顔への選択的な反応が出現するという形成過程を辿ることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、自分の顔を専門的に処理する視覚領域(自己顔領域)は、小学生や中学生の時期には認められなかったことから、10代半ば以降に形成されることが明らかとなった。これは予想以上にゆっくりとした発達であり、10代半ばで成人と同程度に成熟すると考えられている高次連合野(右半球下前頭-頭頂領域)に位置する自己認知ネットワークよりも遅れて、自己顔領域が成熟することを意味する。脳の発達において、感覚領野は高次連合野よりも早く発達が進行し、成人様に成熟するというのが定説であるが、こうした見方に一石を投じる新しい知見と言える。
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