研究課題/領域番号 |
17K01860
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2017-2021) |
研究代表者 |
吉川 貴仁 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (10381998)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 食意欲 / 食行動 / 促進・抑制のバランス / 脳磁図 / ストレス / 疲労 / 疲労感 / 食習慣 / 促進・抑制バランス / 無意識 / 情動性摂食 / 認知的摂食抑制 / 日本食 / 補足運動野 / 交感神経 / 精神的ストレス / 前頭極 / 身体的疲労感 / 食の意欲 / 食の認知的抑制 / 島皮質 / 下前頭回 / 脳・神経 / 行動学 / 食品 / 栄養学 |
研究成果の概要 |
現代社会においてはストレスや疲労によって食行動に好ましくない変化が引き起こされていると考えられる.本研究課題では,精神的ストレスと身体的疲労感が視覚的食刺激への脳神経応答に与える影響について検討した.急性の社会的ストレス負荷により食欲の低下および前頭極における視覚的食刺激提示に伴うα帯域のパワー値低下が認められた.身体的な疲労感を生じさせた場合には,油っこいものに対する食欲の増加が認められ,この食欲の増加は補足運動野における視覚的食刺激提示に伴うθ帯域のパワー値と関連していた.これらはストレスや疲労の存在下で食行動の歪みが生じるメカニズムを理解する上で重要な知見になると考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代社会において肥満や痩せが問題となっているが,ストレスや疲労を抱えることで食意欲の促進と抑制のバランスに悪影響が出る事がその背景にあると考えられる.本研究では,研究責任者が開発した食意欲の促進・抑制に働く脳内ネットワークに関する画期的な脳科学的評価系を応用することで,ストレス・疲労感により引き起こされる食意欲変容の機序の一端を明らかにすることに成功した.本評価系を用いることで,種々の状況下で食意欲が変容する理由を脳のレベルで明らかにできることが実証されたことと併せて,食意欲の促進と抑制を制御する生理学的機構の正常化を目指した運動を含めた介入法の開発に資する成果であり,その社会的意義は大きい.
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