研究課題/領域番号 |
17K01884
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
上野 晋 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (00279324)
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研究分担者 |
野中 美希 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 特任研究員 (60758077)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | がん悪液質 / モデルマウス / 心機能障害 / 自発運動 / ユビキチン・プロテアソーム系 / 心不全 / ヒト白血病阻止因子 / 概日リズム障害 / 癌 / 生理学 / 薬理学 |
研究成果の概要 |
がんの進行に伴う全身性の機能低下、特にがん悪液質によって起こる心機能障害の改善は、がんと就労の両立ならびに患者のQOLや治療予後の向上において重要な課題であり、その対策は急務である。本研究では、がん悪液質モデルマウスにおける心機能を評価するとともに、回転かごを用いた自発運動の効果について検討した。 ヒト胃がん細胞株85As2細胞を移植したがん悪液質モデルマウスでは悪液質症状の進展とともに心機能は低下していた。しかし回転かごを設置することで自発運動を誘発させたところ、がん悪液質症状のみならず心機能障害が改善した。がん悪液質が誘発する心機能障害に対して運動療法が治療効果を発揮する可能性が示唆された
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年増加しているがんサバイバーとともに、就労を続けながらがん治療を行う労働者にとって、がんと心機能の関係はより身近で重大な問題である。これまでがん患者に対して、運動負荷が悪液質における筋力低下の改善効果ばかりでなく抗炎症効果、代謝異常改善効果を発揮することは報告されているものの、心機能に対する効果について定量的に評価したものは少ない。本研究結果はヒト由来によって誘発されたがん悪液質とこれに伴う心機能障害に対し運動負荷が治療的な効果を発揮することを示唆したものであり、がん患者の就労とがん治療の両立を目指すための、運動療法を導入した新規治療法のプロトコール確立に寄与できることが期待される。
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