研究課題/領域番号 |
17K01895
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
子ども学(子ども環境学)
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
澤井 ちひろ 滋賀医科大学, 医学部, 特任講師 (30599824)
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研究分担者 |
阪上 由子 滋賀医科大学, 医学部, 特任准教授 (00437170)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 子どもを守る地域ネットワーク / 地域在宅支援 / 多機関連携 / 子ども虐待 / 発達障害 / 要支援度ツール |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、子どもが育つ地域での在宅支援に関して、専門領域の異なる多職種間で子どもの状態像や背景要因、必要な支援を共通理解するためのツール作成である。 2022年度は教育および福祉機関とのケース検討会議を実施して、評価を定量化した。多軸評価は、(1)身体成育、(2)家族機能、(3)知的発達、(4)認知行動特性、(5)学習習熟状況、(6)活動参加状況、(7)対人関係・行動パターン(内在化)、(8)対人関係・行動パターン(外在化)で構成され、複数の評価者にて生活への影響度を5段階で評価した。 課題の程度は、1:症状なし、2:症状あるが、適応できている、3:症状あり、単発的な不適応あり(重症度レベル1、サポートが必要)、4:症状あり、継続的な不適応あり(重症度レベル2、多くのサポートが必要)、5:顕著な不適応あり、日常生活の維持に影響する(重症度レベル3、非常に多くのサポートが必要)とした。 支援の状況は、1:特別な支援はされていない、2:現場の指導者が必要時支援している(担任、保護者)、3:現場の指導者の他にも複数で支援している(加配担当、支援員、養護教諭、通級指導教室、特別支援学級、管理職の利用や関与)、4:現場に加えて、外部機関を利用して支援している(スクールカウンセラー、ソーシャル・ワーカー、適応指導教室、発達支援センター、医療受診)、5:現場と外部の複数機関とで継続的な支援をしている(4:に加えて、薬物・心理療法、家庭児童相談室、児童相談所、警察、鑑別所等)とした。 今年度は在宅支援ではない事例として、施設入所児の診療ニーズと臨床像について調査検討を行った。引き続き県内の虐待防止医療ネットワーク研究会に参加し、被虐待事例のみならず要支援児童を市町の担当部署と繋げる意義と手法の検討を行なった。多角的な視点を得て、本研究の主目的である経時的、横断的な支援の実装化を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、子どもが育つ地域での在宅支援に関して専門領域の異なる多職種間で、子どもの状態像や背景要因、必要な支援を共通理解するためのツール作成である。 2022年度に研究代表者は、地域の支援機関である児童相談所で20件、発達支援センターで11件のケース検討を実施した。また診療の一環として研究代表者と分担者が医療機関でケース検討会議4件(うち全例が要保護児童対策地域協議会対象ケース)を実施した。先行研究の文献調査および子どもの地域支援ネットワークに関する情報収集を継続した。 昨年度に引き続き、県内の複数の医療機関の医師、看護師、メディカルソーシャルワーカーにて立ち上げられた虐待防止医療ネットワーク研究会に参加している。また医療機関での児童虐待対応委員会にも参加し、実際のケースを元にした情報共有および支援について協議を進めている。 前年度に比して、医療機関でのケース会議開催回数は半減しているが、関係機関では倍増しており、生活の場での支援ニーズは大きい。今後は参加者の負担軽減のため、ケース会議のオンライン開催が可能か、情報保護を念頭に置いて検討中である。研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は、子どもが育つ地域支援での在宅支援に関して専門領域の異なる多職種間で、子どもの状態像や背景要因、必要な支援を共通理解するためのツール作成である。今後の研究の推進方策は、1)要支援度に関する8つの多軸項目と下位分類、その評価基準に基づき、虐待事例や地域支援継続例を対象としてサンプルを集める。研究代表者が引き続きケース検討会議に出席し、支援者と協議してケースごとに該当項目を定量評価する。2)各項目間の共通要因を探るために因子分析を行う。どの項目がより経過に関与するか、多変数から総合的な指標を作るため、カテゴリカル主成分分析を行う。3)経時的にケース検討会議に用いながら、実務者の評価を受けてスコアリングを検証し、実用化を図る。ソーシャルワークの観点を意識し、対象となる親子が地域で利用できる支援を検討する。これは直接支援と間接支援を含むが、それぞれ得意分野をもつ多機関連携のメリットを活かすことができる。各課題の支援状況の差を要支援度として捉え、ケース検討会議で共有することを目指す。
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