研究課題
基盤研究(C)
自己意識の発達過程解明は、ヒト社会性発達研究の最重要課題の一つである。本研究の最終目標は、学際的アプローチより、乳幼児期~成人期における自己認識・自己顔認知能力発達の個人差とその神経生物学的基盤を包括的に解明することである。本研究の主な成果として、男性ホルモンレベルの違いと、女性の自己顔に対する注意反応の個人差との関連性を明らかにした他、自閉スペクトラム症者における自己認識メカニズムの非定型性解明につながる新規知見を明らかにした。さらに、視聴覚刺激に対する乳児の反応を非接触で定量化出来る新たな計測系開発に取り組むなど、所期の目標達成につながる研究知見・研究インフラを確立した。
先行研究から、自己顔認知を含む自己認識能力は、社会性認知において不可欠な認知機能であると指摘されてきた。したがって、自己認識の非定型発達を含む、自己認識の個人差が生じる神経生物学的基盤解明に取り組んだ本研究の知見は、自閉スペクトラム症をはじめとした社会的コミュニケーションを苦手とする発達症の原因解明にもつながるため、社会的波及効果は大きいと考えられる。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 3件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
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