研究課題/領域番号 |
17K01968
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ケミカルバイオロジー
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
高橋 俊太郎 甲南大学, 先端生命工学研究所, 准教授 (40456257)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | DNA / 四重鎖構造 / トポロジー / DNA複製 / 分子環境 / 細胞内環境 / 熱力学解析 / 分子クラウディング / フーグスティーン塩基対 / 構造安定性予測 / リガンド / i-motif / 酸化ストレス / グアニン四重鎖 / 人工核酸 / 熱力学 / 動力学 / i-motif構造 / 複製 / 四重鎖 |
研究成果の概要 |
本研究ではDNA四重鎖構造のトポロジーの変化が遺伝子複製反応に及ぼす影響を定量的に解析しその細胞内機能を解明することを目的とした。そのために、核酸構造のエネルギー値と複製速度に与える影響の相関解析法を開発し、核酸トポロジーが関与する遺伝子の複製制御機構を定量的に解析した。それにより、四重らせんトポロジーの違いによって複製阻害効果が異なることを明らかにした。さらに、ピレン結合型人工核酸を用いることで、酸化で損傷したVEGF遺伝子のG四重鎖のトポロジーを変化させ、酸化損傷で低下した複製反応の制御機能を回復させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で明らかにしたトポロジー依存的な遺伝子制御は、遺伝子配列の変化が伴わないことが特徴である。つまり、生命は核酸構造の化学環境に対する多様な応答性を利用し、遺伝子発現を高次化することで、高度な生命現象を獲得してきたと考えられる。例えば、細胞分化・発生などの塩基配列の変異を伴わずに細胞の状態が変化する過程において、このトポロジー制御が重要な役割を果たしている可能性がある。また、このようなシステムが破綻することによって、癌、神経疾患、生活習慣病などの後天的な疾患が引き起こされると考えられる。本研究のさらなる発展により、医療、診断、創薬などの実社会に貢献する様々な分野への研究展開が期待される。
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