研究課題/領域番号 |
17K01973
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基盤・社会脳科学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
川原 茂敬 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (10204752)
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研究分担者 |
加藤 伸郎 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10152729)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / モデル動物 / 早期学習障害 / 自発走行学習 / 海馬シータ波 / ホイール走行学習課題 / 瞬目反射条件付け / 連合学習 / 海馬 / シータ波 / 早期診断 |
研究成果の概要 |
アルツハイマー病モデル動物である3xTg-ADマウスにおいて、新たな学習課題である回転ホイール自由走行課題を用いて調べたところ、4ヶ月齢において顕著な学習障害が認められた。この学習障害は2ヶ月齢において既に有意であり、これまで報告されてきた学習障害の中では、最も早期の学習障害であると考えられた。そこで、この学習が障害を受け始める2および4ヶ月齢の海馬局所場電位を解析したところ、ウレタン麻酔後の海馬シータ波が対照群のマウスに比べて有意に増強していることを見出した。この早期の脳波異常が3xTgADマウスの学習障害の原因となっている可能性があると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー病は進行性の神経変性疾患であるため、多数の神経細胞死が起きた後では効果的な治療をするのは困難になる。したがって、なるべく早期に異常を検出して治療を開始することが望ましい。本研究では、アルツハイマー病モデル動物を用いて、2ヶ月齢という早期において学習障害を検出する新たな学習課題を発見し、その障害の原因となる可能性がある海馬の脳波異常の特定に成功した。今後、この脳波異常の原因とメカニズムを明らかにすることができれば、ヒトにおけるアルツハイマー病の早期発見と早期治療開始に役立つことが期待できる。
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