研究課題/領域番号 |
17K01988
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基盤・社会脳科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
柏谷 英樹 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (70328376)
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研究分担者 |
桑木 共之 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (80205260)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | リナロール / ベンゾジアゼピン受容体 / 香気誘発性抗不安 / 香気 / 嗅覚 / 抗不安効果 / GABAA受容体 / オレキシン / 抗不安作用 / 機能性香気 / ベンゾジアゼピン / 神経回路 / 視床下部 / 高次嗅覚領域 |
研究成果の概要 |
本助成金により、申請者はリナロール香気が惹起する抗不安効果を、野生型マウスを用いた不安関連行動試験により実証した。また、リナロール香気誘発性抗不安効果には、臨床抗不安薬でしばしば問題となる運動機能低下が生じないこと、この抗不安効果はリナロール香気により生じる嗅覚入力によりトリガーされること、この抗不安効果は脳内の内在性ベンゾジアゼピンを介して生じることが明らかになった。これらの結果は従来より信じられてきた香気の抗不安効果を生じる脳内メカニズムの一端を明らかにするものであり、新たな抗不安治療戦略の足掛かりになることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
香気の持つ抗不安作用は古代ギリシャ時代より知られており、現在でもアロマセラピー等として広く普及している。一方、その科学的検証と基盤となる神経回路機構についての検証は進んでおらず、民間療法の域を今だ出ていない。本研究では複数の行動試験を組み合わせ、客観的行動学的指標に基づきリナロール香気の抗不安効果を実証した点に意義がある。また臨床抗不安薬として広く用いられているベンゾジアゼピン系薬剤が作用する受容体をリナロール香気が内在性物質を介して刺激することが明らかになり、より安全な抗不安薬開発の大きな手掛かりとなりうる。
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