研究課題/領域番号 |
17K02002
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
椎野 若菜 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (20431968)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ハウスガール / シングルマザー / 父系社会 / 母中心家族 / 東アフリカ / 女性のライフコース / 結婚 / 高学歴化 / シングル女性 / 若者 / セクシュアリティ / ライフコース / 教育 / コロナ禍 / ハウスメイド / 同居家族 / 経済格差 / フィールドワーク / ジェンダー・セクシュアリティ / エリート / 家族 / 都市 / シングル / 女性 |
研究成果の概要 |
本研究は、東アフリカの新興中産階級のエリート・シングル女性と、その家庭に同居し家事・育児を支える下層(労働者)階級のハウスガールとの関係を日常レベルから調査分析するものであった。両者はいわゆる「母中心家族」を築くようになっている。エリート女性は結婚せずともハウルガールと同居することで、伝統的「母」の担う領野を分担・共有することができるため、母でありつつキャリアを積むことが可能となっている。ただ国全体の高学歴化とシングルマザーの増加に反映し、2000年頃からエリート女性とハウスガールの女性の関係性も長期的で情緒的関係から、短期のビジネス的関係に変化してきていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アフリカ近代都市における「同居家族」は、同社会の近代化過程で多くの変形家族を生み出しているが、エリート・シングルマザーと労働者階級のシングルマザーによる「母中心同居家族matrifocal family」の出現は、植民地以降に土地の相続の在り方を通じ強化された排他的父系社会における女性の自立を可能とするものとなった。村落から都市への移動の波、ジェンダー化された家事労働、2000年以降の初等教育無償化、性教育の不在とシングルマザーの増加、といった事項を背景に女性のライフコース選択や結婚の意味が変化するなかで、とりわけ父系男系社会構造をゆるがすファクターとなっている。
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