研究課題/領域番号 |
17K02003
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山崎 太郎 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (40239942)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 芸術諸学 / 独文学 / 社会学 / 西洋史 |
研究成果の概要 |
メトロポリタン歌劇場による《パルジファル》北米初演およびそれに続く同歌劇場の計130回にわたる巡業公演、さらにはEnglish Grand Opera Companyの北米46都市をまわり計224回に及ぶ英語歌詞による巡業公演ついて、webサイトHistorical News Paperに網羅された当時の新聞記事を精査、作曲者の意志に反してバイロイト以外の地で作品を上演することの是非、同作品の宗教的性格をめぐる論争、両歌劇団による上演そのもの比較、値段設定や観客層を比較・検証することで、20世紀初頭に多くのアメリカ人を巻き込んだ「パルジファル・フィーバー」の実態について解き明かそうとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は――ドイツの歴史との絡みで、反ユダヤ主義やナチスの問題に議論が集中してきた《パルジファル》受容史にあって――先行研究が詳しく踏み込むことのなかった、ヨーロッパ外の地域における、きわめて限定された期間(1903~05年)の作品受容に焦点を当てたものであり、古新聞等の一次資料収集を中心とする実証的手法をとる点でも、ワーグナーの作品研究史上ユニークな位置を占める。さらに社会学的な視点を盛り込むことで、一オペラの作品受容が単なる音楽界の出来事にとどまらず、アメリカ社会の文化・生活・宗教の多様性をも映し出す一大文化現象にほかならなかったことを明らかにした。
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