研究課題/領域番号 |
17K02026
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
川分 圭子 京都府立大学, 文学部, 教授 (20259419)
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研究分担者 |
山口 美知代 京都府立大学, 文学部, 教授 (50259420)
井野瀬 久美惠 甲南大学, 文学部, 教授 (70203271)
竹下 幸男 畿央大学, 教育学部, 准教授 (10382011)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 西洋史 / イギリス近代史 / イギリス現代史 / 経済史 / 砂糖貿易 / カリブ諸島 / 西インド / アメリカ近現代史 / イギリス史 / 近代史 / 現代史 / イギリス帝国 / カリブ / プランテーション / 砂糖 / 奴隷制 / 文化遺産 / 英語学 / 西インド(カリブ) / 植民地 |
研究成果の概要 |
イギリス領カリブ諸島の複数の島で砂糖プランテーション跡地を視察し、また現地の人々への聞き取りや博物館訪問から、奴隷制や砂糖プランテーションでの労働がどのように記憶されているか、またこれらの跡地の今後の保存についての意識を調査した。その結果、砂糖生産中心の経済体制は多くの島で20世紀後半まで続いており、それは過去というより現代克服すべき課題であった、砂糖プランテーションの多くも史跡というより産業施設の廃墟として単に残っているものが多いことが分かった。その一方で、砂糖プランテーション跡地の史跡化は、国民的記憶形成の手段として、観光振興の手段として重要であることも、強く認識されていることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
西洋近世の「アメリカ発見」が世界にもたらした最大の影響は、大規模な商品作物栽培体制の確立と拡大である。砂糖、コーヒー、綿花、小麦などが一地域で大量に生産され、世界的に流通する体制は「発見」後のアメリカで形成され、その後アジアに広がった。ただ、一つの商品作物栽培に特化した地域は、必ず他地域に凌駕され、衰退していくが、衰退後については関心が払われてない。本研究では、17世紀後半から砂糖栽培に特化し18世紀には世界市場を制覇していたカリブ諸島の砂糖生産が、19世紀後半から衰退に向かうにもかかわらず、現在まで深刻な影響を及ぼしていることを、砂糖プランテーションの廃墟が多数残る現況から明らかにした。
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