研究課題/領域番号 |
17K02028
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2017-2021) |
研究代表者 |
藤田 渡 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 准教授 (10411844)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | イサーン / 農村 / 中進国 / 政治生態学 / タイ / 赤シャツ / 自然資源 / 農村の社会経済 / 自然破壊 / 農村の社会経済変化と政治 / タイ東北部 / 生態環境 / タイ東北部農村 / 政治 / 生態 / 生活環境 / 生業形態と政治 / タイ農村の社会変化 / 民主化 |
研究成果の概要 |
タクシン元首相支持の「赤シャツ」グループの運動の主な支持者は北部・東北部の農民だと言われてきた。しかし、東北部でも、地域、村、個人のレベルで多様性が見られた。この多様性と生業や周囲の生態環境との関係を分析した。「赤シャツ」支持において対照的な二つの地域で現地調査を行い、比較分析をした。コアな支持者は、個人的な利益ではなく、「貧しい東北部の農民」として集合的にタクシン派政権から受けた恩恵に動機づけられていた。彼らは、政策的支援が必要なので民主主義が必要だった。一方、自然資源が豊かな地域では、地元の人たちは党派的政治から距離を置く傾向が強かった。生存戦略として政策的支援を前提としないからだった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
政治生態学では、環境の変化を政治経済との関連から考えてきた。これに対し、環境の変化が社会・政治的変化を起こすという視点を示すことができた。政治的民主化を求める人々については、これまで、所得の向上や学歴の向上がその要因という説明が多かったが、この研究では、むしろ、自然資源から切り離され、国家への依存が高まったことで、人々の民主主義への関心が高まるという、新たな視点を付け加えることができた。これらは、中進国化する東南アジア諸国の地域変動を理解する上で有益であろうと考えられる。
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