研究課題/領域番号 |
17K02080
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 奈良女子大学 (2018-2022) 立命館大学 (2017) |
研究代表者 |
姫岡 とし子 奈良女子大学, アジア・ジェンダー文化学研究センター, 協力研究員 (80206581)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ドイツ / ナショナリズム / ネイション / 女性運動 / 戦時福祉 / フェミニズム / 植民地 / 人種主義 / ジェンダー / 女性協会 / 性暴力 / 近代ドイツ / 右派ナショナリズム / ドイツ近代 / 占領 / 右派ナショナリスト |
研究成果の概要 |
参加をうながすナショナリズムは、女性をネイションのための活動へと招きいれ、家庭の外へと連れだし、女性独自の社会活動を活発化させた。活動の基盤となったのは、女性が日頃家庭で行っているケアの活動である。ナポレオン戦争期には女性協会が形成され、戦争支援や看護活動、出征家族の支援を行った。この活動は戦時の女性の支援活動の手本となり、のちのドイツ統一戦争期に引き継がれた。この時期から、女性協会の活動が恒常的な愛国・福祉活動へと発展していき、看護と福祉というケアをベースにネイションでの居場所を獲得した。植民地獲得にさいしては、血と文化という観点から人種主義的ナショナリズムの強化に貢献した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
女性運動のなかで、フェミニズムに関する研究は多いが、ナショナルな女性運動に関する研究はほとんどない。本研究では、ナポレオン戦争期、ドイツ統一戦争期から第二帝政期、植民地獲得期の3つの時期に分けて、1,ナショナルな女性運動が、女性にどのような活動機会を提供して、どう組織化したのか、2,その運動の目的や内実はいかなるもので、ナショナリズムが基盤とする男性=戦闘、女性=家庭という領域分離とどう関連しているのか、3,ネイションのなかでどのような居場所を獲得したのか、について考察した。そして、ナショナルな女性運動が女性の政治化を促すとともに、ネイションのジェンダー化を推進したことを明らかにした。
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