研究課題/領域番号 |
17K02153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田口 茂 北海道大学, 文学研究院, 教授 (50287950)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 現象学 / 日本哲学 / 媒介 / 数学 / 量子論 / 田辺元 / フッサール / 意識 / 圏論 / 現実 / 神経科学 / 西田幾多郎 / 自然 / 明証 / 科学的現実観 / 近代日本哲学 / 哲学 |
研究成果の概要 |
第一に、現象学的観点から見た「現実の手応え」とも言える明証論を追究し、現実を自然に生きる態度と、それについての「超越論的な気づき」との間の密接な関係を明らかにした。第二に、田辺元の「媒介」概念の研究により、現象学を媒介論的に展開するアイデアを複数の論文等で発表した。第三に、神経科学者、数学者、認知科学者との共同研究により、「意識」の学際的研究を推し進め、量子論とも整合的で、数学の「圏論」のアイデアを採り入れた新しい現実観を書籍等で提示することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現象学は近年主観主義的な哲学として批判されることが多いが、その射程は本来、客観的・物理的なものまでを含めた一切の現象に及ぶ。その哲学的射程をよりクリアにするために、本研究では田辺元の「媒介」の概念を補助線に用い、現象学が本来もつ「現実論」としての意義を明らかにした。これにより、諸科学との様々な交流が可能になる。その可能性を実際に示すために、本研究では、数学者・神経科学者・認知科学者などと共同研究を行い、共著論文・共著書を出版することにより、新しい現実観を提示することができた。
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