• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

「世界への愛」をめぐる存在論的探究

研究課題

研究課題/領域番号 17K02157
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 哲学・倫理学
研究機関東北大学

研究代表者

森 一郎  東北大学, 情報科学研究科, 教授 (00230061)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
研究課題ステータス 交付 (2018年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード世界への愛 / ハイデガー / アーレント / 哲学の可能性 / 技術とは何だろうか / 世代問題 / 現代の危機 / 哲学 / 倫理学
研究実績の概要

本研究の二年目にあたる2018(平成30)年度は、前年度の成果を踏まえつつ、着実に「世界への愛」という研究テーマが進捗した一年であった。
まず、2018年8月に、単著『ハイデガーと哲学の可能性 世界・時間・政治』を法政大学出版局から出版した。これは、森のこれまでのハイデガー研究の蓄積を一書にまとめて世に問うたものであり、2008年刊の『死と誕生 ハイデガー・九鬼周造・アーレント』に続く、大がかりな研究成果と言えるものである。
続いて、2019年3月には、マルティン・ハイデガー著『技術とは何だろうか 三つの講演』を講談社学術文庫の一冊として出版した。これは、ハイデガーの技術論関係の最も重要な講演テクスト三篇を選んで、新しく訳出したものであり、読書界で画期的新訳として話題となっている。
2018年8月には、アメリカ東海岸へ資料収集を目的として出張し、ニューヨーク州北部のバード大学にアーレント文庫を訪ねた。アーレントセンターの所長バーコヴィッチ氏とも研究交流し、実りある訪問となった。
また、2018年3月に出した『現代の危機と哲学』(放送大学教育振興会)の内容のエッセンスを、「死んだら終わりか?」という試論にまとめ、2018年6月25日付で、韓国の『東洋日報』紙にその韓国語翻訳を寄稿した。
さらに、2018年9月には、石川県かほく市の西田幾多郎哲学記念館で、西田幾多郎哲学講座を二日連続で担当し、「核時代のテクノロジー論」という題する二回講演を行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

30年にわたる研究成果をまとめて、単著『ハイデガーと哲学の可能性 世界・時間・政治』として上梓できたことは、森の「世界への愛」をめぐる存在論的探究にとって、決定的な前進であった。
ハイデガーの技術論の重要テクスト3篇を『技術とは何だろうか 三つの講演』として翻訳出版できたことと併せて、現代日本のハイデガー研究に多大な貢献をなしたと言ってよい一年であった。
「世界への愛」という研究テーマが、とりわけハイデガー哲学専門研究に即して深められた。

今後の研究の推進方策

2019年度前半には、『核時代のテクノロジー論』と題する単著を、現代書館から出版する予定で、目下鋭意準備中である。これは、編訳書『技術とは何だろうか』に収めたハイデガーの三篇の技術論テクストを平易に解説したものであるとともに、3・11以後の日本において哲学の新たな可能性を切り拓く書き下ろし著作である。
2019年度後半には、『ポリスへの愛』を風行社から、『アーレントと赦しの可能性』を明石書店から、出版する予定である。
さらに、2019年度を通じて、アーレント『革命論』と、ニーチェ『ツァラトゥトラはこう言った』の新訳出版の準備を進めていく。いずれも、2020年の公刊をめざしている。

報告書

(2件)
  • 2018 実施状況報告書
  • 2017 実施状況報告書

研究成果

(16件)

すべて 2019 2018 2017

すべて 雑誌論文 学会発表 図書

  • [雑誌論文] 技術時代に救いはありうるか?2019

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 雑誌名

      本

      巻: 513 ページ: 46-47

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [雑誌論文] たてること、つくること、あらためること――建物解体問題と憲法改正問題2018

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 雑誌名

      情報文化論

      巻: 13 ページ: 12-25

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 労働という基礎経験――ハイデガーと三木清2018

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 雑誌名

      現代思想2月臨時増刊号

      巻: 第46巻第3号 ページ: 295-314

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ハイデガーからアーレントへ――世界と真理をめぐって2017

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 雑誌名

      実存思想論集

      巻: 第32巻 ページ: 5-28

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 『存在と時間』はどう書き継がれるべきか2017

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 雑誌名

      Zuspiel

      巻: Vol. 1 ページ: 1-13

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 二つのアメリカ――「幸福の追求」の二義性から見えてくるもの2017

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 雑誌名

      みすず

      巻: 第59巻第4号 ページ: 4-11

    • NAID

      40021199370

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [学会発表] たてること、つくること、あらためること――建物解体問題と憲法改正問題2018

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 学会等名
      情報文化研究会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 核時代のテクノロジー論――ハイデガー(1) 物と世界2018

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 学会等名
      西田幾多郎哲学講座
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 核時代のテクノロジー論――ハイデガー(2) 危機と転回2018

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 学会等名
      西田幾多郎哲学講座
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 『存在と時間』はどう書き継がれるべきか2017

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 学会等名
      『存在と時間』刊行90周年記念シンポジウム
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] 技術とは何だろうか 三つの講演2019

    • 著者名/発表者名
      マルティン・ハイデガー、森 一郎
    • 総ページ数
      176
    • 出版者
      講談社
    • ISBN
      9784065150108
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [図書] ハイデガーと哲学の可能性2018

    • 著者名/発表者名
      森 一郎
    • 総ページ数
      458
    • 出版者
      法政大学出版局
    • ISBN
      9784588130250
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [図書] 異境の現象学 〈現象学の異境的展開〉の軌跡2015-20172018

    • 著者名/発表者名
      森一郎、合田正人、他17名
    • 総ページ数
      442
    • 出版者
      明治大学〈異境の現象学的展開〉プロジェクト(非売品)
    • ISBN
      9784991010804
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [図書] 現代の危機と哲学2018

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 出版者
      放送大学教育振興会
    • ISBN
      9784595318528
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [図書] 世代問題の再燃――ハイデガー、アーレントとともに哲学する2017

    • 著者名/発表者名
      森一郎
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      9784750345819
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [図書] ホモ・コントリビューエンス 滝久雄・貢献する気持ちの研究2017

    • 著者名/発表者名
      森一郎、加藤尚武、他19名
    • 総ページ数
      552
    • 出版者
      未來社
    • ISBN
      9784624011970
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2017-04-28   更新日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi