研究課題/領域番号 |
17K02170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
中 真生 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (00401159)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 生殖 / 身体 / ジェンダー / 喪失 / 他者 |
研究成果の概要 |
一方で、避妊、妊娠、不妊、中絶、出産、養育、親であることといった、性差や個人差の大きな具体的主題を扱いつつ、他方で、人間が生まれ、成長し、次世代に引き継ぎ、老い、死んでいくという誰にでも普遍的に当てはまるより広義での「生殖」の観点からも、生殖するものとしての人間を考察した。 哲学ではあまり扱われなかった「生殖」を、身体やジェンダーと深く関連させながら、具体例にも目配りしつつ、哲学倫理学的に考察した。なかでも、「母性」の従来の見方を分析し解体しつつ、「母性」の核と思われるところは維持し、そこに出産していない男性や、血の繋がりのない養親らも含めることで「親であること」を再考した点には意義がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「生殖」という一貫した大きなテーマのもと、様々な主題を哲学倫理学的に考察し、その成果を多くの論文や口頭発表、そして単著として発表することができた。それが取り上げられることで、学術的な議論を喚起することができた。 また、著作として出版したことで、一般の人々にも広く研究成果を伝え、読者の少なくとも一部に、自らや身近な人々の生を生殖から顧みる一つの視点を提供することができたのではと考える、。そして、「赤ちゃんポスト」や、養子縁組、児童養護、父親や養親の葛藤、「母性」という見方など、社会的に重要な問題も多数取り上げて考察することで、社会的関心を高め、改めてこれらの問題を考えるきっかけを提供できた。
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