研究課題/領域番号 |
17K02173
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山本 與志隆 愛媛大学, 法文学部, 教授 (50294781)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | M. ハイデガー / E. ユンガー / H. アーレント / 労働 / 活動 / テクノロジー / 総かり立て体制 / ニヒリズム / ハイデガー / 放下 / テクノロジー批判 / F. G. ユンガー / ニーチェ / 総動員 / 労働者 / ユンガー / 自然 / アーレント |
研究成果の概要 |
本研究はハイデガーとユンガーの思惟に示された現代の労働を巡る諸問題に対して、アーレントの活動(action)についての思惟を対照させて、どのようにしてテクノロジーの支配の下で労働を再生するかという可能性について究明することを目指して企図された。またこのことを通して、現代のニヒリズムの危機の転換への指針とすることを目的とした。そのために、三者の「労働」を巡る思惟の再検討ともに、特にアーレントが労働(あるいは仕事)に対するあり方として提示した活動の概念が現代社会の我々に対して有する意義を究明した。そして最終的に、それぞれの思惟を現代を生きる我々の生において、実質的なものとすることを目指した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で、『存在と時間』以降のハイデガーの思惟と、その影響関係にあったユンガーやアーレントの思惟をより明確に解釈することが可能となった。ここから、それぞれの思惟を、現代社会における我々の危機の克服のための道標として新たに捉え直すことが期待できる。 そして本研究成果は、共同体や地域のネットワークが崩壊し、「無縁社会」とも言われる現代の日本社会の喫緊の課題とされる労働を通したネットワーク化に理論的基礎づけとその充実化のための素地を与えるものとなるであろう。また、「活動」の探究は、近年活発化した学生の政治的行動のあり方についても、それを一過性のものとしないための理論的基盤に反省を促すであろう。
|