研究課題/領域番号 |
17K02187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
御子柴 善之 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20339625)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 義務論 / 自己自身に対する義務 / カント / 純粋実践理性 / 道徳的認識 / 責任 / 地球環境問題 / 世界市民主義 / 道徳的自己認識 / 義務 / 道徳性 / 自己意識 / 倫理学 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、18世紀の哲学者、イマヌエル・カントがその義務の体系において重視した「自己自身に対する義務」を研究することで、現代規範倫理学における「義務論」を根拠づけ、その環境倫理学への貢献を探り、さらにその過程で研究上の国際交流を実現することである。まず、5年の研究期間の中で、最初の4年間は年一回のコロキウムを機会として、ドイツ人研究者と意見交換をしつつ研究を推進することができた。次に、義務論の根拠づけのために4本の論文を発表した。さらに、環境問題への貢献を探るためにドイツで研究発表を行った。研究期間中に、カント哲学に関連した単著2冊、共編著1冊を公刊できたことも成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、現代規範倫理学において不分明な地位におかれている「義務論」を、その中心的人物であるカントの所説に基づいて根拠づけたことである。それは彼の「自己自身に対する義務」における「に対する(gegen)」に注目することで可能になった。次に、「道徳的自己認識」をとり上げ、この認識が「第一の命令」とされる理由を明らかにし、またその「良心」との相違を明らかにした。さらに、義務概念の解明によって、普遍性に定位する「義務」と個別の事象からの問いかけに反応する「責任」とを明晰に区別する視点も手に入れることができた。加えて、カントの義務論を環境倫理に応用し、義務論的環境倫理を構築する手掛かりを得た。
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