研究課題/領域番号 |
17K02197
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 同志社大学 (2020) 西南学院大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
森田 團 同志社大学, 文学部, 教授 (40554449)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ベンヤミン / 歴史哲学 / 言語哲学 / 芸術哲学 / ハイデガー / ローゼンツヴァイク / アレゴリー / フロイト / リーグル / コーエン / イメージ / 哲学 / 精神分析 |
研究成果の概要 |
本研究は、ヴァルター・ベンヤミンの歴史哲学を、その言語哲学との関係、同時代の哲学(とりわけローゼンツヴァイクとハイデガーの哲学)、ならびに隣接諸学(美術史とフロイトの精神分析学)との関係において解き明かそうと試みた。歴史的生の理解は、生の表現手段である言語、ないし記号のあり方(このあり方は、ベンヤミンにおいては芸術作品の分析によって明らかにされる)と切り離せず、この言語の在り方こそが歴史的実存の命運を規定しているという認識が、ベンヤミンの歴史哲学の根底に存している。このように、ベンヤミンにとって歴史哲学とは、言語と芸術への洞察をもとに、近代の生の命運を過去から読み取ることなのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歴史的生、とりわけ近代における生は、時代の言語使用のあり方に拘束されているという認識が、ベンヤミンの歴史哲学を規定している。その際、ベンヤミンの芸術作品の分析は、言語と歴史との具体的な関係を明らかにしようとする試みであるとみなすことができる。このような言語、芸術、歴史をめぐるベンヤミンの思考、そしてその内的連関は、充分に究明されたとは言えない。ベンヤミンの哲学を、総合的に検討するという作業は、その内的連関が見通しにくかったがゆえに、十分に行われてこなかったからである。本研究は、そのような内的連関を、ベンヤミンの歴史哲学的思考を軸に解明しようとした点に新たな学術的な意味をもつ。
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