研究課題/領域番号 |
17K02199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 同志社大学 (2020) 長野工業高等専門学校 (2017-2019) |
研究代表者 |
鬼頭 葉子 同志社大学, 文学部, 准教授 (00756554)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 動物倫理 / 憐れみ / 動物神学 / 感情主義 / 宗教哲学 / 倫理学 / ヌスバウム / 西谷啓治 / ティリッヒ / デリダ / ロヴィン / 哲学 / 思想史 / 日本哲学 |
研究成果の概要 |
本研究では、欧米圏の哲学および日本哲学における「「憐れみ」概念を精査した。その結果、現代倫理学・哲学の観点から考えた「憐れみ」は、自他が本質的に傷つきやすさや有限性を共有するがゆえに生じると捉えられる潮流があることが判明した。また日本哲学やキリスト教思想など宗教哲学では、動物と人間との間の差異が問題になるが、その差異とは人間の優位性から生じるのではなく、人間に動物に対するより大きな責任があることに由来するという観点が重要であることを解明できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、動物倫理における「憐れみ」概念に注目することにより、功利主義や動物権利論に基づくこれまでの動物倫理とは異なり、感情主義に基づく動物倫理という新たな領域に光を当てることができた。また動物倫理と宗教哲学との関連性の解明も、これまでの本邦における研究では不十分な側面であり、学術的意義がある。そして文献精査による成果に加え、海外の動物倫理研究者より研究書の分担執筆の依頼を受け、各研究書のテーマに沿った論文を執筆した。動物倫理とツーリズムの問題について、また動物倫理と気候変動についてといったテーマのもとでの研究成果を海外へ発信した。
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