研究課題/領域番号 |
17K02207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
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研究機関 | 二松學舍大學 |
研究代表者 |
市來 津由彦 二松學舍大學, 文学部, 教授 (30142897)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 二程子 / 道学 / 南宋 / 朱子学 / 孟子 / 程顥・程頤 / 南宋時代 / 朱子語類 / 東アジア近世思想史 / 「二程子」 / 道学運動 / 士大夫 |
研究成果の概要 |
いわゆる朱子学は、「理」から世界とわが身を捉えることを核心とする。この思考枠組は、北宋の道学の、特に二程が定立したものである。本研究は、南宋における中国近世儒学思想の展開を、この二程による思考枠組が展開した道学運動として捉えるものである。 本研究は、朱子学の思考および二程解釈の理解を精密にすることをはかった。そして南宋の士大夫への道学の共感の度合いをはかる基準として、孟子への彼らの言及を探査した。探査にあたっては、北宋の道学の直接の系譜の人々と、朱熹に関わる道学周縁の人々とに分けて追跡した。探査の結果、二程の孟子論との距離により南宋士大夫への道学の浸透度がはかれることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は二程(程顥・程頤)の「像」から南宋の道学の展開を見直す。思想は時々の社会現象に対応すると同時に、特定の思考枠組や理念的側面を持ち、その思考枠組から社会現象を評価する。思想の力はその枠組にある。結果としての事実現象的な現象にとどまらず、その思考枠組の展開を捉えることが、思想史の記述には要請される。道学という思考枠組を開いた二程の思想の共通面と兄弟の表現の相違面に着目し、二程の像を評価基準とすることは、この要請に応えるものである。 また、対象は南宋期にとどまるが、本研究の視点は朝鮮朝、江戸儒学の評価基準としても応用でき、近世東アジアの儒学思想連動という視点の思想史の記述にも有用である。
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