研究課題/領域番号 |
17K02226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
川村 邦光 大阪大学, 文学研究科, 名誉教授 (30214696)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 早世者 / 弔い / 遺影 / 未成霊 / 宗教文化史 / 宗教学 / 宗教文化学 |
研究成果の概要 |
本研究は、弔いをめぐる宗教文化史的な研究において、早世者の弔いに焦点を絞ったものであることが特色である。早世者の弔いに関しては、これまで葬法や墓制について歴史民俗学的に調査・研究されてきたが、伝統社会に限られ、近現代に関しては手付かずであった。それに対して1910年代、明治末期頃から、未婚の青年・幼児に対する弔い、遺影や遺品、記念物の制作などの新たな形の弔い法、言わば供養の世俗化が遺族の家庭中心主義的な心情を通じて進展してきたことを明らかにした。それはセンチメンタリズムとモニュメンタリズムの色彩を濃厚にしていくプロセスであり、今日もとりわけ大災害を通じて世界的に広まっていると言うことができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、『日本民俗文化学講義:民衆の近代とは』、「『ヤキバノカエリ』論―悼みと弔いの形をめぐって」、「亡霊」(大谷栄一他編『日本宗教史のキーワード 近代主義を超えて』)、「高橋和巳、〝わが解体〟の途上にて」、「家族写真の系譜とスタイル―〝家族物語〟〝国家物語〟、そして〝故人史〟」、「キリシタンの近代」などの単行本や論文、またピーター・ホーマンズ「序文」(P.ホーマンズ編『象徴的な死:世紀の終わりに際する、悲嘆と記憶の曖昧さ』)、ローリング・M・ダンフォース「死の儀礼:ギリシャ北部地方の村にて」の翻訳を公刊し、学術的にも社会的にも意義のある貢献をすることができたと考える。
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