研究課題/領域番号 |
17K02245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 公益財団法人世界人権問題研究センター (2020-2021) 法政大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
堀江 有里 公益財団法人世界人権問題研究センター, その他部局等, 専任研究員 (60535756)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | クィア神学 / キリスト教 / 性的マイノリティ / 地域格差 / 社会運動 / 天皇制 / オリンピック / ジェンダー / セクシュアリティ / フェミニズム / 解放の神学 / 地域活動 / 寄せ場 / 宗教社会学 / クィア / コミュニティ |
研究成果の概要 |
クィア神学の日本における文脈化を目的とした本研究では主に2点を明らかにした。 1)都市「貧困」地域でのフィールドワークや離島・非都市部の教会・関連組織での調査を行い、家族主義や性規範の表出の共通・相違点を考察した。とくに非-人口過密地域では規範は存在するが「家族」的な組織運営の可能性が低い点が明らかとなった。 2)天皇制や五輪大会をめぐる運動への参与観察を行い、キリスト者の関わりと論点を考察した。1980~90年代には天皇代替わりをめぐって憲法における「政教分離」原則の観点からキリスト者の全国的な抵抗運動があったが、この間に衰退がみられた。この現象については理論・実証研究が必要性が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
性規範を問う学問的営為である「クィア神学」は、日本において、2010年代より研究は進んでいるものの、そのほとんどが英語圏の理論の紹介にとどまっている。そのなかでは「クィア神学」がエイズ・アクティヴィズムと深くかかわり、実践的な社会運動の場において性的マイノリティの視座から生み出された営為であることも忘却されつつある。 本研究では、経済的・政治的・文化的格差の問題を人びとの生活の座から問う作業を行なってきた「解放の神学」の実践と理論のアプローチを採用することにより、すでに積み重ねられてきたキリスト教社会運動の出来事を「クィア神学」の日本における文脈化の可能性として遂行してきた点に意義がある。
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