研究課題/領域番号 |
17K02250
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 関東学院大学 (2018-2022) 東京大学 (2017) |
研究代表者 |
高井 啓介 関東学院大学, 国際文化学部, 教授 (00573453)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ヘブライ語聖書 / 降霊術師 / セプチュアギンタ / 腹話術師 / ダイモニオン / ダイモーン / エンガストリミュートス / ピューティア / 旧約聖書 / ヘブライ語 / ギリシア語 / バアラト・オーヴ / 思想史 / 美術史 / 宗教学 / キリスト教 |
研究成果の概要 |
古代イスラエルの降霊術師・降霊術と、古代ギリシア・ローマの腹話術師・腹話術という二つの相異なる人物と術が、旧約聖書の翻訳および釈義の場面で強く結びつき、その両者が結合した術者と術のイメージが、のちに西洋近代の魔女および魔女術の概念の形成の一端に寄与したことを文献学的・図像学的・思想史的に例証し、論文および口頭発表の形で研究の成果を発表した。さらに、降霊術・腹話術が関わることとなった魔女および魔女術が、現代的エンターテインメントの腹話術のなかに要素として流れ込んでいることもその道筋を明らかにすることができたが、こちらの論文化の作業は今後の課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでほとんど学術的にその関係性が注目されてこなかった古代イスラエルの降霊術と近代以降のエンターテインメントとしての腹話術との関連性を、西洋近代「魔女」概念を媒介として考察を行ったこと自体にまず大きな意義があった。また古代イスラエルの降霊術師と古典古代の「腹話術師」を結び付ける要素を体内のダイモーン、ダイモニオンに見て、それを「魔女術」形成の一つの要素であることが確認できたことにも意義がある。加えて、文献学的のみならず、美術史的な手法を用いて、テクストとその中に表現される「降霊術師」「腹話術師」が西洋近代の魔女表現の一部として存在するようになったことを明らかにできたことも意義として大きい。
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