研究課題/領域番号 |
17K02272
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
日暮 雅夫 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (70222239)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 批判的社会理論 / ネオリベラリズム / 権威主義 / 承認 / フェミニズム / 公共圏 / 新自由主義 / ホネット / ハーバーマス / ジェイ / 討議 / フレイザー / 市民社会 / 承認論 / 階級国家 |
研究成果の概要 |
本研究は、ドイツ・アメリカで展開する批判的社会理論のネオリベラリズム批判を分析・総合した。ドイツ批判理論としてA.ホネットの承認論、アメリカ批判理論としてN.フレイザーのフェミニズム的批判理論、W.ブラウンのネオリベラリズム・権威主義批判等を取り上げた。 それらを総合して明らかとなったのは、ネオリベラリズムは経済的市場だけに関わるのではなく、権威主義として、親密圏・市民的公共圏・グローバル化した政治等の多領域にわたって展開するものであることだった。ネオリベラリズム総体を批判するためには、多領域にわたる総合的な対応策を考察せねばならない。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ネオリベラリズム批判を批判的社会理論の観点から取り上げた研究は、まだ日本国内にはない。したがって当研究はこのジャンルの新しい領域を切り開くものであった。当研究は、ドイツとアメリカの批判的社会理論の国際的な到達水準を確認するとともに、その最新の中心テーマであるネオリベラリズムを検討した。 当研究は現状の理論を総合することによって、ネオリベラリズムは単に経済的領域に関わるだけではなく、権威主義として政治・経済・社会・文化の全域にわたるものであるという新知見を獲得した。この新知見によって、日本における経済・福祉政策の提起も可能となるし、一般社会の向上に資するであろう。
|