研究課題/領域番号 |
17K02275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
永由 徳夫 群馬大学, 教育学部, 教授 (30557434)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 書論 / 唐様書論 / 和様書論 / 書道史 / 芸術学 / 書学 / 芸術諸学 / 日本書論史 / 日本書道史 / 日本美術史 |
研究成果の概要 |
本研究は、「日本書論史」の構築を試みるものである。日本書論を書論史の視点から眺めると、平安時代初期の「書論の萌芽」、平安時代末期から南北朝時代にかけての「入木道書論の成立」、江戸時代の「唐様書論の隆盛」、の三期に大きな特徴が見られる。 本研究では、1.世尊寺家書論を中心とする中古・中世書論の体系化 2.中古・中世書論と近世書論の連関 3.近世書論における和様書論と唐様書論との関係性、の諸課題に取り組むことで、「日本人の美意識とは如何なるものであるか」という観点より、新たに「日本書論史」を樹立する契機となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、世尊寺家書論を中心とする中古・中世書論の体系化を行うことで、「日本書論」の特性とされてきた書式故実を述べた秘伝書としての性質がどのように形成されていったのかを明らかにした。また、藤原伊行の書論『夜鶴庭訓抄』の記述内容と伊行の自筆遺品「葦手下絵和漢朗詠集」の書写態度とを照らし、そこに関連性が見られることを指摘した。さらに、今日の書学領域では常識となっている「書聖・王羲之」は、書論の積み重なりによって形成されたものであると結論付けた。 本研究の成果が「日本書論史」構築の契機となったことの意義は大きい。
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