研究課題/領域番号 |
17K02304
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 大阪芸術大学 |
研究代表者 |
長野 順子 大阪芸術大学, 芸術学部, 教授 (20172546)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 前衛劇運動 / 伝統芸能 / 身体所作 / 仮面 / ジャポニスム / 舞台空間 / 文化の編み合わせ / 仮面劇 / 人形劇 / オリエンタリスム / 舞踊劇・舞踊詩 / 様式化された身振り / 写真と演劇 |
研究成果の概要 |
本研究は、1920年代のパリの前衛劇場における日本人アーティストの関与について調査研究することから始まった。そこから見えてきたのは、20世紀初頭の前衛劇運動の先導者達が日本の伝統芸能に強い関心をもち、とりわけその仮面や人形振りや様式的な身体所作に、新しい演劇への示唆を見出していたことである。逆に日本人アーティスト達は、西洋的な演劇スタイルを学び、帰国後は日本の芸術文化の近代化に寄与することになったのである。ここから我々は、異なる芸術文化間の編み合わせの独自の様相を明らかにすることができた。また、これに関連して小規模な国際コロキウムを開催したことは、今後の展覧会実現へ向けた出発点となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は20世紀初頭の前衛劇運動における日本人アーティストの活動状況の調査を通して、西洋の演劇革新の試みが日本の伝統芸能の様式化された身体所作に強い関心をもっていたことを明らかにした。また彼らの帰国後の活動についても追跡調査し、そこに見られる「文化の編み合わせ」の独特の様相を浮き彫りにした。1920年代の一事象に焦点を当てながらも、こうした新たな身体表現の追求を現代アートにおける「パフォーマンス」的要素の胚胎という根本的テーマへとつなげる問題構制を含みもつところに本研究の学術的意義がある。また関連シンポジウムを開催することによりこの時代への関心を喚起し、企画中の展覧会実現への歩みを進めた。
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