研究課題/領域番号 |
17K02332
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
松浦 清 大阪工業大学, 工学部, 教授 (70192333)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 星曼荼羅 / 北斗法 / ホロスコープ占星術 / 九曜 / 七曜攘災決 / 大日経疏 / 宿曜経 / 北斗曼荼羅 / 東密 / 台密 / 一字金輪 / 五惑星集合 / 月 / 九曜配置 / 数理天文学 |
研究成果の概要 |
密教の北斗法で懸用される星曼荼羅のうち円形式の作例を取り上げ、その特徴をホロスコープ占星術との関わりから捉え直すとともに、特に九曜の配置について、その構成原理を考察した。九曜は日月五惑星の七曜に二隠星を加えた九つの星辰を差すが、七曜が実際の天体であるのに対して、二隠星は現実には見えない架空の天体である。七曜の配置は、[1]日月火水木金土、[2]日月木火土金水、[3]不定と三大別され、二隠星には食星と彗星の二説があることを反映する異なった系統の図像表現を確認できたが、九曜全体の配置の意味については十分には解明できていない。現在申請中の科研(挑戦的研究)の採否を待って、引き続き考察する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
星曼荼羅は、方形を真言系、円形を天台系として単純に二分する分類法が従来おこなわれている。方形には陰陽五行説との強い結びつきを指摘できるが、円形の構成原理には不明な点が多い。特に九曜を構成する二隠星としてのラーフとケートゥの意味づけは、密教経典の『七曜攘災決』と『大日経疏』では異なり、また、それらの図像は、単純な二系統に分類できない多様性をもつ。星曼荼羅の所依の経典の一つに『宿曜経』があるため、九曜配置をホロスコープ占星術との関係から捉え直して従来の二分法を検証することは、円形星曼荼羅の本質理解に寄与するものである。
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