研究課題/領域番号 |
17K02335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 富山高等専門学校 |
研究代表者 |
宮崎 衣澄 富山高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70369966)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ロシア・イコン / 日本正教会 / ロシア正教会 / 亜使徒ニコライ / ロシア正教 / 日本ハリストス正教会 / 宗教美術史 |
研究成果の概要 |
本研究は、明治期ロシアから将来された日本正教会教会堂のイコノスタシスを網羅的に研究することにより、19-20世紀初頭ロシア・イコンの、日本への伝播と受容を総合的に分析するものである。東京復活大聖堂、大阪生神女庇護教会、京都生神女福音教会のイコノスタシスの特徴を明らかにし、同時代のロシア教会美術における位置づけを行った。その結果、各イコン画家の同時代の作例と共通点が多いものの、日本正教会独自の主題や共通する様式的特徴、図像的源泉の存在が確認された。明治期日本正教会イコノスタシスは、同時代のロシア・イコンの潮流の中にありながら、日本正教会独自の特徴も有していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
明治期日本正教会のロシア・イコンを網羅的に研究し、同時期のロシア・イコンにおける位置づけを行った。その結果、大阪正教会のイコノスタシスは、宮廷調達イコン画家グリヤーノフの現存する世界唯一のイコノスタシスであることを明らかにした。また東京復活聖堂、大阪庇護教会のイコンは著名な伝統様式のイコン画家であったにも関わらず、後期アカデミー様式で制作されたこと、日本正教会のイコンは注文主である亜使徒ニコライの嗜好や日本への正教会伝道の意図が色濃く表れた、独特の構成と様式であったことが分かった。上述の通り未研究のロシア・イコンを調査・分析することによって、後期ロシア・イコン研究の進展に寄与した。
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