研究課題/領域番号 |
17K02338
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
恵美 千鶴子 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 室長 (60566123)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 書跡 / 書道 / 古筆 / 模本 / 近代美術史 / 田中親美 / 平家納経 |
研究成果の概要 |
明治時代から昭和時代までさまざまな書画の模本を制作した田中親美(1875~1975)は、当時の収集家に書を普及する役割も行っていた。本研究課題では、その田中親美の作った模本のデータを集めるとともに、模本の調査、遺族からの聞き取り調査を実施した。とくに、5組制作した「平家納経(模本)」(原本:国宝、広島・嚴島神社所蔵)については、益田家伝来分(東京国立博物館所蔵)と大倉家伝来分(東京・大倉集古館所蔵)の比較調査を行ない、依頼者(収集家)によって田中親美が写し方を変化させていることを明らかにし、その成果を東京国立博物館の特集展示で公開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
田中親美の模本制作を研究することで、明治時代から昭和時代までの間に、書がどのように評価されてきたのかを検討できた。書は、明治時代以降に「美術」という近代的な新しい枠組みからはずされてきたため、その受容史を研究し再評価することで美術史や文学史などに新しい研究視点を生み出すことができる。本研究課題では、田中親美の模本の詳細から、当時、書がどのように受容され鑑賞されていたのかの一端を明らかにすることができた。
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