研究課題/領域番号 |
17K02345
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
坂巻 正美 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (60292067)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 現代美術 / 限界芸術 / 社会彫刻 / サイトスペシフィック・アート / 場所を生きる / 海と山の交易 / 物々交換交流 / 芸術実践 / Site-specific Art / クジラと生きる / 森と生きる / 美術表現 / アートアクション / 伝統的生業 / 場所と人との創造的な相互関係 / リレーショナルアート / サイトスペシフィックアート / インスタレーション / 再生 / 狩猟文化 / 交易 / 里山・里海 / 再生するイメージ / 互酬性 / 芸術表現の社会性 / 奥能登国際芸術祭 / アートスフィア上黒丸 / 辺境地 / 山間地・小集落 / 芸術表現 |
研究成果の概要 |
これは、地域特有の民俗文化として継承されてきた生活術を再生し、場所を生きる意味の実践へと結ぶ美術表現の研究である。過疎地域では、労働人口が都市へと吸収され、限界集落化が進む。そのような場所を生きる老人たちは、固有の民俗文化を継承し、場所の歴史性を語り、見せてくれる。地域固有の生活文化が失われていく現実に対抗し得る新たな生き方のイメージを提案・実践するため、サイトスペシフィック・アートの手法 に「社会彫刻」の概念を重ね、その場所を生きる人々と協同で場所の歴史性を活かす芸術表現を実践した。芸術の社会性を備えた作品として奥能登国際芸術祭招聘等にて評価を得、広くその研究成果を伝えることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第1回・2回の奥能登国際芸術祭への招聘にて、合計約9万人の鑑賞者に公開できた。本展図録の各作品総評欄紙面全体の半分程が当該作品研究の肯定的批評であった。作品は、里山・里海交流の伝統的民俗文化の継承者に教えを請い、共に実践し、その土地固有の歓待の風習と共に語り合い、地域外の鑑賞者へと開いてく芸術実践を行った。奥能登地域では、人と自然の関係性を背景に、地域固有の社交術によって場所を生きる意味を学ぶ機能が継承されている。そこから、伝統的祝祭・儀礼を通じた死と生の循環の思想とも重なりながら、現代の新しい生き方へと繋ぐイメージとして地域の生活者の知識や技術提供を受け、協同での芸術実践の成果へと繋がった。
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