研究課題/領域番号 |
17K02349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
根岸 理子 東京大学, 教養学部, 特任研究員 (80322436)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ジャポニズム / 女優 / 日本人論 / エキゾチシズム / オリエンタリズム / 海外巡業 / エージェンシー / 海外巡業劇団 / 芸術学 / 舞台芸術論 / 日本論 |
研究成果の概要 |
20世紀初頭に欧米諸国を巡演し、人気を誇った日本女優・マダム花子の一座に関する資料を内外で収集し分析することにより、もと芸者で女役者の一座での子役の経験もあった花子が、自らの技芸を生かしながら、海外の人々が持つ〈ニッポン〉のイメージを投影する舞台作りをおこない、成功を積み重ねていった軌跡を明らかにした。マダム花子は、主として彫刻家ロダンのモデルとして知られている人物であるが、20世紀初頭、日本の演劇を紹介するにふさわしい人物であり、国際的に活躍する日本人アーティストの草分け的存在であったことを示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
20世紀初頭、海外でデビューし、20年におよぶ活躍ののち、日本に帰国し以後舞台に立つことのなかった日本女優・マダム花子については、関係資料が海外に分散しているため、これまでまとまった研究はなされてこなかった。特に日本における資料・調査と西欧における資料・調査をつなぐ総括的な研究が必要とされていた。 本研究ではそれを実行し、成果を一般の方々にも分かるよう書籍にまとめることができた。ロダンのモデル、あるいは森鴎外の小説「花子」のヒロイン(のモデル)でもある花子が、自らの技芸を生かしながら、海外の観客が見たがっている〈日本〉を意識的に見せ、成功をつかんでいった軌跡を示せたものと思う。
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