研究課題/領域番号 |
17K02358
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
森川 孝太朗 三重大学, 教育学部, 教授 (60444428)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | マーラー / 和声 / 楽曲分析 / 機能和声 |
研究成果の概要 |
これまで、Mahlerが作曲した『交響曲第10番』は、冒頭などにあらわれる和声付けがされていないヴィオラの旋律や203小節から208小節にあらわれる9つの異なる音による和声などから、しばしば調性が不明確である作品と指摘されてきたが、本研究により、冒頭などにあらわれるヴィオラの旋律に機能和声による和声付けを行ったこと、9つの異なる音による和音について、和声分析によりその傾向を抽出したこと等から、機能和声を敷衍して解釈することによって調性の中の機能を持つ和声としての説明が可能であることを示すことができた。なお、冒頭のヴィオラの旋律に和声付けを行ったのは、確認しうる限りでは国内外で初である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音楽は科学の要素を含みつつ科学そのものではないことから、根拠を求めることが難しい。確かに、音楽そのものを言語化することはできないが、音楽は漠然と作品が論じられる危険性を常にもっている。 しかし、本研究は、漠然と調性が不明確であると指摘されてくることが多かったMahlerが作曲した『交響曲第10番』第1楽章について、ヴィオラの冒頭の旋律への和声付けをはじめとした楽曲分析により、機能和声でもって説明することが可能であることを示した。ここに、本研究の学術的意義がある。
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