研究課題/領域番号 |
17K02385
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
樋口 良澄 関東学院大学, 防災・減災・復興学研究所, 客員研究員 (30796157)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 現代演劇 / 身体 / 前衛芸術 / アーカイヴ / 1960年代 / 唐十郎 / 寺山修司 / 土方巽 / 身体表象 / デジタル・アーカイヴ / メディア / 肉体 / 1960年代 |
研究成果の概要 |
60年代前衛演劇の資料をアーカイヴ化し、研究基盤を構築(唐十郎アーカイヴ)したのは、演劇研究全体に大きく寄与するものとなるだろう。調査の過程で新資料を発見し「文藝」など一般誌に発表したほか、「実験劇場と唐十郎」展を企画・監修し、小冊子を作成した。資料により、1960年代前衛演劇が、それ以前のリアリズム演劇および「実験」と呼ばれた現代アートの試みと繋がる文脈を持つことを確認できた。さらに海外公演について調査し、世界的な前衛芸術運動の一環としてとらえ直した。これらの成果を、論文として発表し、シンポジウム等で一般に公開できたことは、今後の現代演劇研究を発展させる大きな意義を持つだろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1960年代前衛演劇は、作品の完結性を問い直し、出来事性、過程性といった反作品的方向を試みたため、これまで研究の方法論が確立されていなかった。これらを包括的にとらえた本研究の、演劇アーカイヴによる研究基盤の構築は、演劇研究にとどまらず、日本の現代文化を考察するために大きな意義を持つと思われる。1960年代の社会・文化の変容は、現代への起点と言えるが、前衛演劇も都市、身体、行為、言葉においてその変容を問い、表現を行なった。そうした関係をふまえた本研究が分析した1960年代前衛演劇の国境やジャンルを超えた連関や歴史的位置付けは、現代の社会や文化を考察する上でも極めて重要だろう。
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