研究課題/領域番号 |
17K02392
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
岸 文和 同志社大学, 文学部, 教授 (30177810)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 視覚文化 / 東アジア / 新聞広告 / 戦間期 / 現地化 / 大衆文化 / 図像 / メディア機能 / 機能 / 視覚文化論 / 広告 / 幸福表象 |
研究成果の概要 |
本研究の成果は、実際的(歴史学的)なものと、理論的(方法論的)なものに大別される。すなわち、実際的なものという点では、戦間期に流通した広告図像を比較することによって、東アジアで交差した《幸福》への眼差し――「文化生活」に集約される近代的な生活様式への欲望――のダイナミズムを明らかにした。また、理論的なものという点では、広告図像を理解するプロセスを、図像外にある6つの状況的要素――注文主/制作者/仲介者/受容者/コンテクスト/コード――との密接な関係を視野に入れて、3段階の解釈モデルとして提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の歴史学的な成果は、戦間期において広告図像が果たした社会的な機能を、視覚文化論的な枠組において理解することの有効性を示している。一方、方法論的な成果は、この枠組の中心的な概念である図像のメディア的機能――関説的/表出的/指令的/メタ図像的/美的機能――の重要性を改めて認識させるものである。そのような観点からすると、図像の運用論的規則(pragmatic rule)、すなわち、なんらかの図像が、単に有意味であるだけでなく、その機能を適切に果たすために充足しなければならない規則を、ジャンル的な規則として規定することの意義を再認識させてくれるものである。
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