研究課題/領域番号 |
17K02395
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 帝塚山学院大学 |
研究代表者 |
猪股 剛 帝塚山学院大学, 人間科学部, 准教授 (90361386)
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研究分担者 |
宮坂 敬造 東京通信大学, 情報マネジメント学部, 教授 (40135645)
川嵜 克哲 学習院大学, 文学部, 教授 (40243000)
田中 康裕 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (40338596)
石倉 敏明 秋田公立美術大学, 大学院, 准教授 (90649310)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ダイバーシティ活性化 / 教化的作用 / 情動的作用 / 現実性 / 現実感覚の変容 / 理解へのプロセス / 理解不能の認識の有用性 / 演劇と祭祀 / 共同性と差異性 / 他者と死者 / ダイバーシティ / Lehre概念 / 演劇と祭礼 / 教育劇 / 教育分析 / 深層心理 / 演劇体験 |
研究成果の概要 |
本研究は、アートや祭礼を通じたダイバーシティの変容を検討したものである。虚構である作品を鑑賞し体験することが、人々の現実を虚構化するのではなく、むしろ逆に現実のとらえ方を多様化することがある。そのような「ダイバーシティ活性化作用」は「教化的作用」や「情動的作用」から生まれるものではなく、「不理解」や「不快感」を抱いた後に、それがゆっくりと軽減されることによって生まれることが明らかになった。つまり、作品がダイバーシティ活性化の役割を果たすには、パフォーマンス後の開放的な対話が欠かせない。作品は難解で高度に抽象的で象徴的であり、その理解に接近していくための道筋が用意されていることが重要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代社会は、グローバル化を通じてさまざまな価値観やさまざまな生活習慣が交流する時代を迎えている。本研究を通じて、この時代の多様性を受容し、私たち一人一人が心のダイバーシティを豊かに活性化させていくためには、教育的なプロセスや情動的な共感のプロセスよりも、理解困難さに出会い、その理解困難さからゆっくりと理解に向かう筋道が見てくることが重要であることが明かになった。すなわち、社会においてダイバーシティが活性化し、社会そのものが多様で豊かなものとなるには、まずは不理解を認め、そこから理解へのプロセスが開かれ、時間をかけて未知のものと共にあることが必要であると提言することができる。
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