研究課題/領域番号 |
17K02411
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
膽吹 覚 福井大学, 語学センター, 准教授 (70362035)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 出版 / 19世紀 / 仏書 / 書誌学 / 真宗 / 信暁 |
研究成果の概要 |
江戸後期に刊行された大行寺信暁の板本は1.大行寺蔵板本、2.本山佛光寺蔵板本、3.大行寺と本山佛光寺の相合板、4.町板、5.施本の5つに大別できる。そして、その弘通は大行寺や佛光寺、京大坂の本屋が中心であったが、信暁の親族や副業として本屋を営んでいた人も関わっていた。また、信暁の著書の研究を通して、江戸後期の京の本屋が、京や地方の町板・寺板の勧化本を売買し、新たな勧化本を編纂していたことが明らかになった。信暁の著書は明治に入っても整版小本や活版四六判で京大坂の書店を通して販売された。その理由には信暁の著書が通佛教的な内容であったこと、そして時代背景として当時の説教の隆盛が指摘できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は膽吹「大行寺信暁書誌目録」(平成29年)に記載された信暁の著書94点166種の書誌情報に基づいた研究である。ゆえに、そこから帰納的に考察された研究成果は学術的に見て実証的かつ客観的なものである。また、従来の寺院の出版に関する研究は各宗派の本山の出版が対象であったが、本研究は信暁が住職を勤めた大行寺という末寺の出版に焦点を当てた研究であり、その点においてこれまでの研究とは一線を画するものである。さらに本研究は江戸後期から明治中期という政治的な変動の中で、仏教書の出版がどのように展開したかという問題について、信暁の著書を通して具体的に解明した点に意義が認められるであろう。
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