研究課題/領域番号 |
17K02429
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
田渕 句美子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (80222123)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 和歌 / 物語 / 宮廷女性 / 女性教育 / 社会教育 / 宮廷文化 / 女房文化 / 源氏物語 / 宮廷女房 / 女性 / 女房 / 宮廷 / 古典文学 / 平安鎌倉期 |
研究成果の概要 |
平安時代・鎌倉時代に作られた物語の和歌について、教育という新たな観点から研究を行った。『源氏物語』などの作中和歌を中心に検証と分析を行い、物語の和歌は、物語中の人物の単なる会話や発語ではなく、貴族女性や女房達への社会教育テクスト、もしくは詠歌テクストとしての機能と役割を担っていたことを、作者・読者・利用者・受容者などの意識と営為をふまえながら、具体的に明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代の私達にとって、『源氏物語』などの王朝物語文学はあくまでも「文学」というイメージである。しかし当時、貴族女性が物語を読むことは、社会性を身につけるための教育の一環であり、特に和歌は人との最も重要なコミュニケーションの手段であり、自己表現手段でもあった。物語の和歌はそうした社会教育テクストとしての役割を担っていることを本研究で明らかにした。つまりそこでは、和歌を学ぶこと・和歌を詠むことは、私達が詩歌を作ることとは別次元の社会的行為であった。こうした捉え方は、王朝物語文学や王朝和歌へのイメージを一新させるものであり、「古典文学」とは何かという問題へも繋り、学術的・社会的意義が高いと考えられる。
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