研究課題/領域番号 |
17K02434
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
萩原 正樹 立命館大学, 文学部, 教授 (20250532)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 森川竹ケイ / 詞譜 / 詞律大成 / 詞律 / 万樹 / 詞繋 / 森槐南 / 唐宋詞 / 秦ケン |
研究成果の概要 |
森川竹ケイ(1869~1917)は、詞人として高く評価されるが、研究者としても『詞律大成』という詞譜を残している。『詞律大成』は、清・万樹の『詞律』を補訂する目的で著わされた書物であり、『詞律』には見えない詞牌や詞体を収めるほか、『詞律』の説を補強するような見解も見られ、竹ケイが多くの書物や作品を広く参照しながら編纂を進めたことが分かる。 『詞律大成』の優れた見解の中には、清・秦ケンの『詞繋』と一致する点がある。『詞繋』も『詞律大成』も、いずれも『詞律』の補訂を行おうとした書物であり、それが両著の説の暗合という結果を生んだのではないかと考えられる。以上のような点について研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、中国において「詞譜」や詞牌に関する研究が進んでいる。しかし『詞律大成』については中国はもちろん、日本においてもこれまでほとんど研究されておらず、その点で本研究は学術的意義を有している。 現代のようなコンピューターやデータベース等の無い時代において、森川竹ケイは自らのたゆまぬ努力によって厖大な資料を精査し、『詞律大成』という大著を完成させた。しかもその内容は、現代の研究水凖から見ても相当に高度な内容を持つものであった。中国の学問や文学に最大の敬意を払い、身を削るようにして研究に取り組んだ先人の業績を知ることは、国境を越えた相互理解を考えるヒントになり、大きな社会的意義がある。
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